2012年1月16日月曜日

3RENSHO レストア(溶剤塗装)

Hi Bike 様より、クロモリフレームの老舗「3Rensho」のレストア塗装の依頼をいただきました。
知る人は知る、今でも伝説的なフレームです。

今回は可能な限り、もとのカラーと状態を維持しサビなどの不良物質を取り除きます。

この時代のフレームの特徴は、フレーム保護のためのメッキ処理がされていることです。
当時の塗装では、自転車のように屋外で使用し、更に脱着など機能的な部分では耐久性がありません。そこにメッキ処理をして、防錆性を高める訳です。
最近では、そこがフレームのチャームポイントになり、「メッキを残したい」と言う要望を多く聞きます。



塗装前の写真です。

そこで問題になるのは粉体塗装は熱処理がマストなので、メッキが熱処理にどのように反応するかです。

ほとんどの場合、経年劣化とその性質上、メッキ膜下より発泡が起こります。
これは膜下に有機質が残っている、またはサビにより空間ができ、加熱により膨張がおこることが原因と思われます。

そのため、どうしても「メッキ残し」が、ご希望の場合、通常の溶剤による焼付塗装になります。
粉体と違い、有機溶剤を使用しますので、樹脂コーティングとはいかず、強度が落ちるかもしれません。

それをご了解の上、塗装をしました。



完成です。



カラー :ブルーメタリック。
価格(フレーム、フォーク) :¥65000〜 税別 
※塗装のみの価格です。





見事にカラーがよみがえりました〜!
溶剤は日が当たる所と、そうでない場所では色落ちの速度が違うので、どこをターゲットにするかで変わってしまいます。オリジナルを再現する難しさですね。

ステッカーは持ち込みによるオリジナルを使用しました。



粉体塗装は熱処理による加熱で、通常のステッカーは使用できませんが、
溶剤焼付塗装では、可能です。
詳しくはお問い合わせください。


※古いステッカーは経年により接着性能や色が劣化している可能性があります。
そのため、使用をお断りする場合がございます。



※価格は予告無く変わる事がありますので、最新の情報をお問い合わせください。




Ukai